ここでは、業務組織について語っていきます。
業務組織
おそらく大企業においては、組織についての用益などを体系的に示したものが明確になっているケースが多いかと思います。これは事業ごとや役割ごとに示された体系図的なツリー図となっているかと思いますが、品質マネジメントシステムにおいては、そのそれぞれに部門長や責任区分、役割を明確に記しておかないといけません。
これはなぜ必要なのかというと、組織がどのような役割でどこまでがその責任範囲なのかを示しておかないと、モノづくりのシステムとして穴が開いてしまっては困るからです。このため、あらかじめ品質マネジメントシステムを構築する上では重要な役割を示すこととなり、これをやっておかないとどの組織がモノづくりの流れの中に位置するのか(後程、品質保証体系図と言う形でも説明しますが)不明確となりメジャーな欠点となってしまうからです。
また、この構築には部門長としての権限移譲や組織の中での代行者なども明確にしておかないといけません。これは権限の透明性を示すことにもつながり、また、不在時にスムーズな決済を行うことができるようにするためにも規準やルールとして明確に定めておくことが大切です。
品質保証責任者
特に、品質マネジメントシステムにおいては、品質保証責任者を明確にしていくことが最も重要なひとつとなります。これは企業のトップでも構いませんが、概ね品質保証や品質管理をつかさどる組織が構築されているものと思われます。この品質保証責任者は、可能な限り、製造や設計などと言ったモノづくりの基本的な流れとは独立して構築されるべき組織であり、この責任者を中心とした形で品質マネジメントシステムが展開されていくものですから、大企業としては当たり前かもしれませんが、必ず組織運営として明確にしておきましょう。
中小企業においては、実際の運営において困難なケースももちろんある事と存じます。こういった場合は、製造や設計などのモノづくりラインと一線を画した、または上位の人材をこれに充てることが望まれます(例えば社長さんとか・・・)。
そして、この責任者が品質方針を制定して、目標やKPIに対して業務レビューできるような運営を定期的に行い、継続的な改善が推進できるようなリーダーシップを発揮してください。


