まずは基礎中の基礎として、Excelファイルを立ち上げることを学びましょう。
ファイルを立ち上げるには、主に2つの方法を知っておくと効果的です。
- ファイル名と場所がわかっている場合
- ユーザーがファイル名を選択したい場合
それでは、各々の場合の組立方法を見て行きましょう。今回は初級編の中でも、Excelファイルを立ち上げるといった基本動作に絞って説明していきます。シンプルでありながら、Excelを自動化する上で大切な機能ですのでしっかりと理解しておきましょう。
ファイル名と場所がわかっている場合
この第一の方法の場合は、ユーザーから見て、ファイル自体の保管場所が明確であることを想定していますので、ファイル名を直接Power Automate for Desktopのフローの中で指定するといった方法です。実行すると自動的にPADにてファイル保管場所とファイル名を呼び出して立ち上げることが出来ます。
これだけだと、人間がファイルを立ち上げたら・・・と思いますが、自動化するメカニズムを知る上では、大変勉強になる基本の第一歩となります。
直接Excelファイルを立ち上げる
それでは、Excelファイルの立ち上げフローを作って行きましょう。まずはPADのTOP画面の左上の「新しいフロー」をクリックします。すると「フローの作成」のテロップが出てきます。


フロー名のところに、任意で結構ですがフロー名称を入力しましょう。ここでは「Excelの立ち上げ」としておきます。フローの名称を入力すると下のようなフローの編集画面が現れます。

まず、左の欄にたくさんのリストが並んでいますが、これをアクションペインといいます。ここから自動化するための組み上げるアクション=動作を選択し、真ん中のフロー作成画面に、アクションをドラッグ&ドロップするだけで動作命令をフローとして設定することができます。
ここでは、①アクションのExcelを開き、「Excelの起動」をフロー作成画面にドラッグ&ドロップします。

② アクションをドラッグ&ドロップすると、ほとんどの場合、上のように設定画面がポップアップで出てきます。こちらでアクションの設定を行うことで、詳細な動作を作り上げることができます。
今回は、Excelファイルを特定のファイルを指定して立ち上げることから、Excelの起動には、「次のドキュメント」を選ぶようにしましょう。ドキュメントパスが現れるので、こちらの枠内をクリックすると枠にファイルボタン📒や{X}が現れます。
③ 今回はこのファイルボタン📒をクリックしてファイルを指定して行きましょう。

④ Excelファイルを選択して、
⑤ でこの画面を閉じます。そして設定画面に戻り、「保存」を押して設定を決定します。
アクションの「呼び出し」と「設定」は基本的にこの一連の流れに沿って行います。これを実施したい動作ごとにアクションを次々とブロックを積み上げるような(実際は下の方につなげる)感覚でビジュアル的に接続していくと、実施したいフローが出来上がるといった仕組みです。
テストしてみましょう
今回は、このアクションひとつでExcelが立ち上がるので、実際にテストしてみましょう。
①が今回作ったブロックになります。

② 一旦フローを保存💾して、次に実行「▶」を押してみましょう。
Excelファイルの指定は何でもよいのですが、今回は下のようなExcelファイルを指定して自動的に立ち上げてみました。ここでは、「試験成績書サンプル.xlsx」というExcelファイルです。今後このファイルを使って、いろいろ実験を行っていきます。

お望みのExcelファイルが立ち上がりましたでしょうか。このファイルは、今後の自動化の勉強の際に使うフォーマットとなりますので、作って保存しておくことをお勧めします。考え方さえ理解すれば、どんなフォーマットでも構いませんが、最初の内は全く同じようなものを作っていただけるとよいでしょう。
(ここに関しては人間が行う仕事になってしまいますね)
さて、Excelファイルが自動的に指定したファイルを立ち上げることができましたら、次は、ユーザーにてファイルを指定したものを立ち上げるようなインターフェース画面を作って、そこで指定したファイルを立ち上げるような動作を覚えましょう。
ユーザーがファイル名を選択する方法
ここではExcelファイルを立ち上げる第二の方法について学んでいきます。また、新しいフローを作ります。
フォルダの選択画面を作る

① アクション欄から「メッセージボックス」をクリックします。その中に「フォルダーの選択ダイアログを表示」とありますので、これをフロー編集画面にドラッグ&ドロップします。また設定画面が出てきましたね。

② ダイアログの説明には、任意で構いませんが「フォルダーを選択してください」と入力しておきます。そして③ 初期ホルダーですが、これはデフォルトのフォルダをしていることとなります。Excelファイルを立ち上げたい時に、デフォルトのフォルダを決めておく際に、またフォルダボタン📁をクリックしてデフォルトフォルダを指定し「フォルダの選択」ボタンで決定します。

再び、設定画面に戻って、
④ 「フォルダー選択ダイアログを常に手前に表示」を「ON」にしておきます。
これは、入力テロップ画面が、どのウィンドウよりも上位に表示されることから、他のウィンドウに埋もれてしまうことがないようにしておく上で効果的です。
⑤ 生成された変数に、「SelectedFolder」という変数が設定されます。これは今回入力テロップでフォルダを選択することをフローの実行後に行うのですが、そこで選択したフォルダ名称がこの「SelectedFolder」という変数に保管されることを意味します。
変数と言うのは、毎回異なるデータを格納する箱のようなイメージです。ここでは「SelectedFolder」という名前の変数に、フォルダ名称というデータが保管されたというイメージをしておきましょう。
解説の中で、大切なことは赤のアンダーライン、変数に関わることは青のアンダーラインで示していきますので、それぞれ注意して理解の促進につながればよいかと思います。
次に、立ち上げるファイル名も選択できるようなテロップを作ります。
ファイルの選択画面を作る

① 同じように、アクションのメッセージボックスを開き、「ファイルの選択ダイアログを表示」をドラッグ&ドロップします。(「フォルダの選択」と「ファイルの選択」とが並んでいますので注意しましょう)


② ダイアログのタイトルは任意で、ここでは「ファイルを選択してください」と入力しておきます。
③ 初期フォルダは、枠をクリックし、先ほど設定したデフォルトフォルダを保管している変数 %SelectedFolder% を今度は{X}のボタンから選択します。 {X}は変数の総称をいいます。
PADでは変数を使用する時は、最初と最後に「%」をつけることで変数と認識されます(半角)。
これをつけないと単にテキスト文字と認識されてしまうので注意が必要です。
今回は、④{X}を押して、SelectedFolder を選択して、ダブルクリックします。こうすることで、初期フォルダの枠内に「%SelectedFolder%」がプロットされます(もちろん半角で手入力でも可能ですが、変数を選択する方が間違いが少なくて済みます)。
⑤で先ほどと同様にファイル選択ダイアログを常に手前表示「ON」にします。
⑥ 生成された変数には、今度は、SelectedFile というファイル名を格納する変数が保管されます。このように今回も自動で変数が設定されましたね。このようにPADではユーザーが気にせずに変数を自動生成してくれるところが「ノーコード」ツールの利点になっています。
Excelファイルの立ち上げ
そして、第一の方法と同じように、SelectedFileという変数を使って、ファイルを立ち上げるのです。

再び、① アクションをExcelにして、「Excelの起動」をドラッグ&ドロップします。


② 設定のExcelの起動では、「次のドキュメントを開く」を選択します。
③ ドキュメントパスでは、枠をクリックし、今度は{X}をクリックして、先ほど設定した変数 %SelectedFile% を選択します。
④ 最後は「保存」で設定終了です。
テストしてみましょう
それでは実際にどのような動きをするのかテストしてみましょう。

今回は、① 3つのブロックによるフローが完成しました、
② 一旦保存💾して、実行「▶」してみましょう。


③ そうすると「フォルダーの選択」の画面が立ち上がりましたね。これは、先ほど指定したデフォルトフォルダになっています。立ち上げたいExcelが入っているフォルダを選択して「OK」を押すと、次のブロックが動作して、④「ファイルの選択」画面が立ち上がりました。ここで開きたいExcelファイルを選択して「OK」を押すことで、指定のファイル(今回も「試験成績書サンプル.xlsx」)が立ち上がりました。
まとめ
① 今回はPADの基礎として2つの方法でファイルを自動で立ち上げる方法を学びました
② ひとつ目は、あらかじめファイルをPAD内に設定する方法
③ ふたつ目は、ユーザーが任意にファイルを選択して自動で立ち上げる方法
このように2つの方法でExcelファイルが立ち上がりました。これらの方法は、PADでの自動化を行う上で大切なアクションとなりますので、ぜひ使いこなせるようにしていきましょう。
今後は、これらのExcelファイルを使ってデータの読み書きが自動でできるようなお話をしてみたいと思っています、

それではまた。


