QC検定の重要性

資格

私自身は当時の考え方として、QC検定についてのイメージは、品質管理としてOJT的に自部門で品質管理の知識やノウハウがあるわけで、それを習得して自社内にて活かせたら、それで良いのだろう・・・と思っていた人でした。

品質はみんなのもの

実際に、企業に勤めていると、必要な知識はその中で覚える、つまりOJT(On Job Training)として身につくわけで、ただ、それは一定の水準として、そのシステムが備わっていることで成り立っているものと思い知ったのは、私が管理職前後でいろいろな企業さんと品質体制などの診断などを行うようになってからのことでした。

とある企業さんへの品質管理体制についての診断を行うために訪問したわけですが、そこでは工場長さんが、「うちの社員には、全員QC検定を受験させている」ということをおっしゃっており、これは「すごいアピールだな」と感じたわけです。
まさしく、これは全員野球!・・・素晴らしいと思ったわけで、これぞTQM(全員がやる品質マネジメント)であり、ISO9001をはじめとするQMS(品質マネジメントシステム)の規格の趣旨に沿った考え方をトップダウンで実践しているんだな、と感じました。

診断終了後に社に戻って「QC検定」について少し調べてみたところ・・・いろいろ品質について大切なことが書かれているではないか、どれどれ、少し過去問とか見てみようか・・・
・・・うっ、解けないのがある・・・

と言った感じで、これでは「イカン!」となったわけです。自分の実力のいい加減さ、言葉では知っていても、それを設問として落とし込んだ時に、妙に迷う、とか、選択肢が合わない(似たような感じの言葉が重複する)とか、「ちょっと舐めてな」と自分に反省の念を抱いたことを覚えています。

また、本当にモノづくりの基本となる品質の意識を高めるという意味では、どの部門でも同じことであり、とある会社が語っていたように、全員がQC検定を受けてみる(けてみて自分の品質に対する思いと実力がどうなのか測り知る)といったアクションは大切なことだとも学びました。
品質管理部門以外でも受ける価値があることは下記にも描かれています。

QC検定は、QC部門だけのものか?
モノづくりのための基本結論から言います。QC検定の資格を云々と言うより、これについて勉強することは、全てのモノづくりに関わる人材にとって必要とされる要素が詰まった資格でした・・・ということが私の見解です。少しまどろっこしい言い方をしていて、...

そこで、管理職であるチームの長として、いろいろな企業さんの診断なども行うにあたって、品質の理解をしていないのではマズイ、少なくとも2級くらいは、担当者なら3級くらいでも・・と思って、自ら知っている知識と知らない知識との融合と体系的な品質管理をと思っての2級を受験しようと思ったきっかけにもなりました。

これくらいはリーダーとして、しかるべきと思った理由として、その重要性に気付いた点で前節では4級の試験範囲的なものを示しましたが、3級と2級(1級も参考に)を少し整理してみました。

試験については、日本規格協会グループ公式ウェブサイト内にQC検定の項目がありますので、こちらも参考にしてみてください。

日本規格協会 JSA GROUP Webdesk
日本規格協会グループ公式ウェブサイト「JSA Webdesk」のページです。日本産業規格JISや国際規格ISO・IEC、海外規格ASTM・BS・DIN・ASME・UL等の規格販売。品質管理や信頼性等の管理技術、ISOマネジメントシステム、標...

QC検定3級の内容

QC検定3級の範囲・キーワードは下記の通りです。

試験カテゴリー キーワード
4級のレベル 4級の試験内容  →こちらから
品質管理の実践 QC的ものの見方・考え方、品質は工程で作るの広義の意味、特性と要因、因果関係、応急処置、再発防止、未然防止、予防保全、源流管理、見える化、要求品質と品質要素、ねらいの品質と出来栄えの品質、品質特性、代用特性、社会的品質、顧客満足(CS)、維持と管理、継続的改善、問題解決型QC、課題解決型QC、品質保証体系図、保証と補償、DRとトラブル予測、FMEA、FTA、QAネットワーク、ライフサイクル、製品安全、環境配慮、製造物責任、市場トラブル対応、作業要領書、QC工程図、フローチャート、工程異常の処置、検査の目的・種類・方法、計測の基本と管理、測定誤差、品質経営、方針展開、方針の達成度評価、業務掌握、責任と権限、異常処置、変更品管理
品質管理の手法 データの種類・変換、母集団とサンプル、サンプリングと誤差、基本統計量とグラフ、QC7つ道具(パレート図、特性要因図、チェックシート、ヒストグラム、散布図、グラフ、層別)の活用、新QC7つ道具(親和図法、連関図法、系統図法、マトリックス図法、アローダイアグラム法、PDPC法、マトリックス・データ解析法)、正規分布、二項分布、X-R管理図、p管理図、np管理図、工程能力係数、相関分析、相関係数

このように、4級の内容から範囲が広がっての出題となり、やはり難易度は上がってきますが、モノづくりを推進する社会人としては知っておきたいキーワードが連なっています。全体で70%の得点率が必要でかつ「実践」と「手法」のカテゴリーでそれぞれ50%以上が合格条件となっておりますが、理解度としては言葉の意味や活用の目的が主流で、この級から計算問題は出てきますが公式的なもので計算量も比較的少ないです。
そういう意味では、あらゆるモノづくりに携わる方々にとって、4級からのステップアップとして目標としたいグレードであり、モノづくり現場で実務で活躍されている方々にとっては入門的なグレードかと思われます。

QC検定2級の内容

次にQC検定2級を見てみましょう。

試験カテゴリー キーワード
3級のレベル 3級の試験内容  →こちらから
品質管理の実践 品質の定義、潜在トラブル、グラフ・図解の見える化、当たり前品質と魅力的品質、サービスの品質、仕事の品質、顧客価値、継続的改善、品質機能展開、新製品開発、結果の保証とプロセスによる保証、製品ライフサイクル全体での品質保証、初期流動品質、苦情とその処置、作業要領書、プロセス(工程)の考え方、工程能力指数、工程解析、変更管理と変化点管理、官能検査、感性品質、方針展開とすり合わせ、方針管理の運用、方針の達成度評価と反省、マトリックス経営、クロスファンクショナルチーム、機能別委員会、機能別の責任と権限、管理項目、標準化(目的、意義、考え方)、社内標準化とその進め方、産業標準化、国際標準化、小集団活動とその進め方、人材育成、品質教育とその体系、品質経営・診断・監査、品質マネジメントの原則、ISO9001、第三者認証、倫理・社会的責任、IE、VE、物流
品質管理の手法 データサンプリング(2段、層別、集落、系統)と性質、新QC7つ道具の活用(親和図、連関図、系統図、マトリックス図)、確率計算(正規分布、二項分布、ポアソン分布、統計量の分布)、期待値と分散、大数の法則と中心極限定理、計量値データに基づく検定と推定、計数値データに基づく検定と推定、X-s管理図、X管理図、p管理図、np管理図、u管理図、c管理図、抜き取り検査、実験計画法(一次元配置、二次元配置)、相関分析、単回帰分析、分散分析、回帰診断、信頼性工学、品質保証の観点からの再発防止、耐久性、保全性、統計信頼性、信頼性モデル、信頼性データのまとめ方、定時打ち切りデータ/定数打ち切りデータによる区間推定

となり、3級から品質の作りこみ的な要素や顧客満足度的な分野、品質システム的な理解と実践、さらには計算的に統計的な数学を用いた検定・推定などの要素が強まってきます。計算問題も比較的手法の分野では出てきますので、電卓による計算手法(関数電卓不可)による考え方と計算テクニックも身につけなければなりません。

ただし、この2級を学ぶといいうのは、結構、この2級では品質のことを知る上で、これらのキーワードは相当広範囲な知識の積み上げと体系的な考え方にまとめられていて、これを知っておけば、だいたいのことは共通の言語として通用するし、モノづくり品質を推進する上で実践的にも使える考え方が備わってくるのであろうと感じたからです。なので部門にもよるのですが、この2級というところがひとつの目標点でもあろうと感じたのです。

ちなみに、こちらも同様に70%以上の正解率、かつ「実践」と「手法」で50%以上が合格には必要です。
このため、知識はあっても計算で答えが導き出せないとなると少し困難かと思います。
実務的に言えば、今ではExcelなどでの計算関数を設定しても可能なのですが、試験においては実際に手を動かして計算して答えを導き出すといった技能を求められますので、しっかり練習しておく必要があります。

そういう意味では、マネジャークラスとしても2級は取っておけば、概ねの品質管理の理解をマスターしているグレードにはなるのではないでしょうか。ぜひ、初学者からは4級からステップアップしてでも2級を目指してモノづくり品質の向上に貢献できるような知識と実践を目指してください。

QC検定1級の内容

ちなみに1級については下記となりますので参考にしてみてください。

試験カテゴリー キーワード
2級のレベル 2級の試験内容  →こちらから
品質管理の実践
(一次)
社会的品質、顧客満足、顧客価値、結果の保証とプロセスによる保証、保証と補償、品質保証体系図、品質機能展開、DRとトラブル予測(FMEAとFTA実践)、品質保証のプロセスとQAネットワーク実践、測定誤差の評価、品質経営全般、マーケティング、顧客関係性管理、データマイニング、テキストマイニング
品質管理の手法
(一次)
データ母集団からのサンプリング(超幾何分布)、新QC7つ道具の実践(アロー、PDPC、マトリックスデータ解析法)、一様分布、指数分布、二次元分布、共分散、3つ以上の母分散に関する検定、適合度の検定、メディアン管理図、工程能力指数の区間推定、計数選別型抜取り検査、調整型抜取り検査、実験計画法(多元配置実験、乱塊法、分割法、枝分かれ実験、直行表実験、応答局面法、ノンパラメトリック法、感性品質と官能評価手法、母相関係数の検定と推定、回帰母数に関する検定と推定分散分析、回帰診断、繰り返しのある場合の単回帰分析、重回帰式の推定、分散分析、変数選択、さまざまな回帰式、多変量解析法(判断分析、主成分分析、クラスター分析、数量化理論)、信頼性工学全般、ロバストパラメータ設計、静特性のロバストパラメータと動特性のパラメータの考え方
論述試験
(二次)
4題から1題を選択し、解答用紙(25列×30行=750文字)1枚にまとめる。品質についての自らの経験してきたことを踏まえた質問や解答が求められる。概ねジャンル的に書き3つ。
① 統計的実験や統計的手法について問う問題
② 生産現場での品質管理や品質保証について問う問題
③ 品質マネジメントへの考え方を問う問題   などのジャンル

こちらは、最高峰のグレードでもあり、言ってみれば全ジャンル的な対応が求められます。さらには論述問題もありますので結構手ごわいです。
試験は1級の試験として同時に実施しますが、一次試験としてまず「実践」と「手法」をクリアしたものが準1級、そして論述試験をクリアした者が晴れて1級の合格者となります。
一部で専門的知見を持っている方は多数おられるかと思いますが、全般にわたって専門家であることが求められる必要もありますので、少しづつ実践を重ねて得意分野を広げるといった考え方で臨んでいくようなチャレンジが良いかと思います。こちらも日々是訓練のポジティブな気持ちでチャレンジしてみてください。

まとめ

と言うわけで、後半は試験の内容の紹介が中心となりましたが、前半ではモノづくりの根幹を成す「品質」について、あらゆる部門でその知識が必要であり、実践で利活用するケースも生じてくるので、さまざまな部門で品質への理解を深めておく必要性があることを語ってきました。その意味で体系的に品質の知識を身につけることはたいへん有意義で、QC検定は最も効果的手段の一つと言えます。

このことは、品質だからと言って、品質管理部門だけが、これらの技術を身につける技術ではなく、品質マネジメントシステム(QMS)の中で、モノづくりに関わっているすべての人が品質を意識する必要性があると思っています。よって、全員が基本的な技術を身につけて実践していくためにも、このような資格という勉強を通じて品質の共通用語として実践に活かせるようなマネジメントも必要となって来るのではないでしょうか。

こういった背景もあって、私は率先して2級を取得して、自分の身を呈してまずは取り組む姿勢を示そうと考えたわけです。また、グレードが高いとかは関係なく、自分たちが知識として必要とされることをグレードの中で体系的に学ぶことによって、品質への理解を深め、モノづくり関係者との共有言語として機能させていくことが大切であり、取組みとしてはまずはどのグレードでも良いのでやってみるということが重要なのです。
これをもって、私は自分なりに自分は合格しなければならないというプレッシャーもありましたが、受験に挑みました。まったくもって「率先垂範」の気持ちだったわけです。

今後、受験に際しての勉強などは別途お話したいと思います。

今回もご覧いただきありがとうございました。

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